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山行における精神的安定ということ

今回は私が山行に臨む上でいつも考えていることの
ひとつをお話しさせて頂きます。
お時間がありましたら、聞き流してお付き合い下さい。

皆さんは登山、あるいは山歩きに臨む際に、どのような
心構えで臨まれますか?
心構えとは大げさな、と思われるでしょう。もちろん臨まれる
山域の山容、特徴や、日帰りか泊まりか、泊まりでも山小屋
かテントかと、様々な要素により、臨む際の精神的状況には
違いがあるものと思います。

以前、私の知り合いに大変、山が好きで、いろいろな山域に
足繁く通う友人がいました。彼はその経済的状況から、時間的に
余裕のある山行の日程を組んだり、いろいろなスタイルの山行を
楽しむことが出来る友人でした。

ある時彼は、ある奥深い山域に、ある試みをもって山行に臨みました。
彼の試みとは、携行する荷物を極端に軽量化し、通常最低山中2、3泊
は必要となる行程を1泊で抜けるというものでした。
時期は残雪期の春です。
私は、最初これを聞いた時、彼なら別に問題ないんじゃないかと思いました。
しかし、後に聞いたところによると、彼はこれをきっかけに山に入ることを
やめたということです。

理由をしばらく後に彼に聞きました。
彼によると携行荷物を軽量化するため、彼がいつも山行には必ず持っていく
シェラフカバーをもっていかなかったことが、よくよく考えるとその原因だそうです。
事の顛末はこうです。
1日目は彼の思惑通り、通常の2日分の行程を稼ぎ、翌日はある程度余裕
を持って下山の予定を考えられる場所まで進むことが出来、そこで幕営した
そうです。しかし、翌日は予想外のみぞれ混じりの突風に襲われ、通常2時間
程度で抜けられる稜線から全く動けず、耐えられずに風の当たらない稜線反対
側の斜面で時をやり過ごそうとしました。しかし、天候の回復の兆しは見えず、
予定外の追加1泊のビバークを強いられることとなりました。通常の山行の場合
、携行食その他の装備の予備分を1日分くらいは携行するものですが、彼の
このときは予備分はわずかしか持たず、幕営装備も防寒作用を果たすものは
非常用ツェルトと中厚のフリースのみでパンツは既にはいている速乾薄手の
もののみで、替えは無しという状況であったそうです。

この状況で彼は思ったそうです。せめていつも携行しているシェラフカバーが
あればと。何でシェラフカバーなの? と思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし彼にとっては、このシェラフカバーは泊まりで山行する場合は手放したことは
なかった装備のひとつだったそうです。
たとえ、ツェルトやシェラフを持たなくても、このシェラフカバーを手放したことは
無かったそうです。
結果稜線のルートをあきらめ、通常使わない残雪深い斜面を+1日かけて命からがら
下山したそうです。しかも通常予定しなかった深い残雪を薄手のパンツで半日以上も
ラッセル状態であったため、足の指は凍傷になり今もその後遺症に悩まされている
そうです。

彼は、山行前にこれを持って行くか、削るかで少し悩んだそうです。
しかし、結局は軽量化を一番の目的とした為、削ることとなりました。

今にして思えば、このシェラフカバーを携行していれば1日目も必要以上に急ぐことなく
稜線手前で幕営していたかもしれなかったし、天候不良の翌日もその場で停滞という
方法もあったとのことです。シェラフカバーを携行していれば、そのように考える精神的
な余裕があったと言うのです。

長々とお話させて頂きましたが、結局なにを言いたいのかといいますと、物理的に
このシェラフカバーを持つことによる効果(実際にあれば防寒になりますね)は当然
として、それと同等かあるいはそれ以上に、彼にとってそれを持ってきているという
精神的な安心感が山行にもたらす効果が非常に大きいということです。
例えば私や皆さんが、初めての岩稜帯が多い山域に行くときに、自分の力量を
考えてヘルメットやザイルを持って行くのか、持って行かないのかの決断をするとなると、
究極的にはどちらがよいのでしょうか?

私個人的に言わせて頂ければ、それは携行したほうが良いということです。

私自身は今でも山行初心者だと思っていますが、より初心者であったときには、
いろいろなことを想定し(し過ぎでした)、ザックがいつも重かった記憶があります。
結局、そういった山行を積み重ねることによって、これは今回は必要か否かという
判断も的確に行うことができ、軽量化も可能となるのだと思います。

ですから、持つか持たないか迷うものであれば、基本的には余程荷重があるもので
ない限り、携行することをおすすめします。
結果、使わないことが多いものは経験から自ずと導き出されるはずです。

私自身は登山、あるいは山行というものはスポーツとは違い、ミスをすればより
死というものが近い行為(ちょっと違和感がありますかね)だと思っています(程度
にもよりますが)。
ただ、人間が本来持っているはずの野生や、開拓精神の一部を味合う、あるいは
取り戻すことができる貴重な行動だと思います。
ですから特に、山行にあたっての精神的な安定が、荷物を携行するかしないかによって
乱されることがないよう気をつけたいですね。


IMGP5904.jpg
私が何年も愛用しているPAINEの防水グローブです。
グローブの腹の部分はボロボロですが、まだなんとか
持ちそうです。

以上、お付き合い頂いてありがとうございました。


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